横浜事件

今日の夕刊に興味深い記事が載っていました。
第二次世界大戦中に、雑誌編集者ら約60人が治安維持法違反で摘発された最大言論弾圧事件「横浜事件」で、裁判記録が失われ、元被告も全員死亡する中で、終戦直後の60年前に確定した有罪判決を受けた元被告5人の再審初公判が17日、横浜地裁で始まったそうだ。
横浜事件は日本史で習った事があり、確か1942(昭和17)年から終戦直前にかけて「改造」、「中央公論」の雑誌編集者などが共産主義を宣伝したとして、治安維持法違反により特高警察に逮捕された戦時下最大言論弾圧事件だったと記憶しています。日本史の先生がでっち上げた事件だったと言っていた事を思い出しました。
元被告者は既に故人では有りますが、家族関係者は戦時下の誤った裁判の犠牲者、弾圧の被害者として冤罪の罪を被せられた元被告の無念、汚名を晴らし、名誉を回復させる為に立ち上がったのでしょう。弁護団長が92歳と云うのも驚きです。
自分はこの時代に生きていた訳でないので何て言ったら良いか分かりませんが、汚名が晴れる事を只、祈るばかりです。
歴史を勉強した限りでは、戦前は、言論と社会主義者への弾圧が凄かったと聞いています。
取り分け、1925(大正14)年に共産主義無政府主義運動などの取り締まりを目的とした制定され、更に1928(昭和3)年に死刑の適用を追加して世界最大の悪法と言われた「治安維持法」の存在。それらを取り締まる機関、「特別高等警察」の存在。プロレタリア作家の小林多喜二氏(主な作品:蟹工船)が特高の拷問により殺害された事件は有名な話です。今では考えられない時代ですね。今の時代に、この様な法律、組織が存在していたら一体どれだけの人々が逮捕され、苦しめられる事か・・・考えただけでも寒気がします。
別の意味で今の日本が平和で在る事に喜びと嬉しさを感じます。