奇跡の手紙と鰈

千葉県銚子市の銚子漁港で水揚げされた鰈の背中に、15年前の1993(平成5)年に神奈川県川崎市の市立宮崎小が創立120周年を祝って上げた風船と手紙がついていたと云うが、こんなことってあるんですね。何か心が温かくなる話しです。
手紙を書いた本人の川崎市宮前区在住の大学2年生のSさん(21)は「こんなすてきな話があるなんて」と感無量だったと云う。
手紙と風船が付いていたのは、犬吠埼銚子市)の南東約40キロ沖で操業した底引き網漁船「第8大徳丸」が24日に水揚げした鰈。この手紙は宮崎小が1993年11月27日の創立120周年記念式典でSさんが風船で飛ばした手紙で、Sさんは当時1年生だった。15年を経て約100キロ東の太平洋の海底から回収された手紙。まさに奇跡の手紙と云う他にない。
そして今日、その手紙が筆者のSさんに手渡されたそうだ。Sさんは「普通なら捨てられる紙切れのような手紙が、深海の鰈に運ばれて手元に戻るなんて。不思議な縁としか言いようがありません」と感無量の表情。懐かしい文面を読み上げ、「友達が出した手紙の返事が朝礼で紹介され、自分の手紙はどこへ行ったのかなあと思った記憶があります。」昔を懐かしんでいたと云う。
然し、手紙が残っていたことだけでも奇跡だけど、深海に棲む鰈の背中にくっ付いたのも奇跡。まぁ、様々な偶然が重なったんでしょうけどね。然し、奇跡だ!