厳罰な処分

夏巡業を休場する診断書を出しながらモンゴルでサッカーに興じていた横綱朝青龍に対し、日本相撲協会は、秋と九州の2場所出場停止、九州場所千秋楽の11月25日までの謹慎、4か月間の30%の減俸と云う事実上の引退勧告とも取れる厳しい処分を下した。2場所出場停止は過去に例がなく、現役横綱の出場停止、減俸も初。厳罰には賛否両論だが、個人的には妥当だと思う。横綱が起こした不祥事なのだからこの位の厳罰で出て当然。
高砂親方は、朝青龍が21回の優勝や一人横綱で実質4年半角界を引っ張ってきた功績と、重い処分が釣り合わないことに不満を語っていたようだが、横綱って只、強くて、功績があればいいと云うもんじゃないと思うけどね。
モンゴルへの無断帰国を繰り返して来た朝青龍が4か月間も日本の自宅と部屋、病院の往復だけの生活に止まれるかが、今後の注目点になることだろうが、恐らく無理だろう。本当に相撲が好きで反省しているならばこの厳罰を厳粛に受け止められる筈だ。
今までだったらここまでの厳罰にはならなかったかも知れないが、新横綱白鵬の誕生でそう甘いことも云えなくなって来たのかも。協会側はクリーンなイメージの白鵬朝青龍に代わる「顔」として押し出す傾向を強めているふしもあり、亦、週刊誌による朝青龍八百長報道などもあって、相撲に対するイメージがダウンしている。今回協会側が毅然とした態度を見せなければファン離れを加速させる可能性があったことも考慮されているのではないかと思う自分であります。
ところで話しは変わるけど厳罰と云えば先日、飲酒運転で書類送検されたフィギュアスケートの世界選手権男子代表、織田信成選手(関西大)も日本スケート連盟から、国際競技会5カ月、国内競技会3カ月の出場停止と、連盟の特別強化指定選手から5カ月間解除するなどの厳しい処分を受けたが、こちらも当然云えば当然の結果でしょう。人の見本となる筈のアスリートなのだからこの位の厳罰を受けて当たり前。さぞや、ご先祖様の嘆いていることでしょう。