交通安全白書

2005年の交通事故による死者数は6,871人(前年比487人減)で、49年ぶりに7,000人を下回ったという。政府は、23日午前の閣議で、2005年版「交通安全白書」の中で報告があった。
事故の件数は93万3828件、負傷者数は115万6633人で、何れも過去最悪だった前年から僅かにだが減少した。1970(昭和45)年に過去最悪の16,765人を記録した交通事故死者数だが、1993(平成6)年以降減少傾向にある。
白書では、その要因として
①シートベルト着用率の向上
②飲酒運転の厳罰化
などを理由に挙げている。
然し65歳以上の死者は、全体の42.6%を占める2,924人で高齢者が犠牲となる割合は過去最悪を記録しているという。
だが交通事故による死者が前年を下回ったのに対し鉄道事故での死者は前年を2倍超に増加している。
2005年の鉄道事故による死傷者数は1,358人で、前年数663人の2倍超に増加した。このうち死者は、58.5%増の474人だった。
原因は、云わずとしれた107人が死亡した同年4月に起きた尼崎JR脱線事故、亦、5人が死亡した12月のJR羽越線特急脱線転覆事故など重大事故が相次いだことが影響した。
2006年度に取り組む安全対策として、事業者の安全管理態勢を国が確認する「安全マネジメント評価」制度の導入や、速度超過を防ぐ列車自動停止装置(ATS)などの運転保安設備の整備を挙げている。