暴言検事

佐賀地検に在籍時、取り調べ中の容疑者に「ぶっ殺すぞ」などと暴言を吐いたとして、横浜地検は28日、同地検小田原支部のI検事(40)を厳重注意処分にした。I検事は同日付で辞職した。
佐賀地検に由ると、I検事は2001(平成12)年3月、佐賀市農協の不正融資事件で農協の元組合長(76)を背任容疑で取り調べた際、「ふざけんなこの野郎。ぶっ殺すぞ」と脅した。
1審の佐賀地裁は「自白の任意性に疑いがある」として、元組合長の供述調書を証拠に採用せず、無罪を言い渡した。2審の福岡高裁も1審判決を支持し、今年9月に無罪が確定した。
佐賀地検の次席検事は「国民の信頼を失墜させた。今後このようなことがないよう、検事を指導監督していきたい」と話した。然し、処分を聞いた男性は「処分が出ても、検察は直接謝罪にすら来ない。私は仕事を失い家族も傷つけられたのに、検事が厳重注意だけで済まされるとは」と憤慨している。男性が怒るのも無理もない。人生を目茶苦茶にされたのだから。