悪夢再び

亦しても、悪夢が起きてしまった。生存を信じていた家族、関係者には悲惨な結果となってしまった。
栃木県今市市で下校時に消息を絶った小学1年生の女児の遺体が2日午後、自宅から60km弱離れた茨城県常陸大宮市内の山林で発見された。先日にも起きた広島市女児殺害事件に続く下校時の凶行に「どうやって子供を守るのか」。不安と衝撃が広がっている。何故こんなにも、幼い女児ばかり狙われなければならないのか。ご家族のことを思うと本当に居た堪れない残酷な事件だ。昨年も奈良県奈良市で起きた小学1年生女児殺害事件は記憶に新しい。この時も同じように下校途中に行方不明なり翌日遺体で発見されており、新聞販売員が逮捕されている。
登下校する児童を狙った事件を防ぐのに、防犯ブザーの配布や、位置探索機能で子供の居場所が分かる携帯電話の開発など、防犯対策のIT(情報技術)化は進んでいるが、子供の安全を確保する手立ては見つかっていないのが現状。今回殺害された今市市の女児はランドセルに防犯ベルを付けていた筈だったようだが、通学路は、地域の目が行き届かない「死角」が多く悲劇は防げなかったようだ。女児が同級生と別れた三差路周辺は、周囲が林に囲まれ車の通りもまばらな為、仮に防犯ブザーを鳴らしても、近くに人が歩いていなければ聞こえなかった可能性が高く、防犯対策の限界を認めざるを得ないだろう。
犯罪者は外見からは判断出来ない。然し危険な場所は事前に判断出来る。だから子供や保護者、ボランティアらが通学路を実際に歩き、見逃し易い危険な場所などを地図に書き込み、住民が情報を共有することが重要だ。亦同時に子供達には、怪しい人に近づかないなどと教えるのでなく、通学路の危険な場所などで一人にならないよう徹底することも必要だ。
更に言えば、子供の行動を制約するよりも、子供に関心を持つ大人を増やすべきことも必要だろう。最近は、そうした地域づくりが各地で盛んになって来ているようだが、熱心の地域と熱心でない地域での温度差が大きいという問題もありなかなか難しいようだ。地域の実情に合わせた取り組みが必要である。
亦小学校単位で見ても、一つの自治体だけが熱心であっても、隣の自治体が不熱心では意味がない。校区全体に広がらなければ、子供にとって安全にはならない。結局は、校区住民の意識に掛かっているところが大きいと思う。勿論、警察の役割も大きいと思う。PTA、家庭、学校、地域に如何、密接に連携するかが、絶対的不可欠だ。
昨年一年間で12歳以下の児童・女児が被害に遭った事件は、37,054件。特に強制わいせつは1,679件と10年前の約1.5倍。略取・誘拐も141件で同じく1.8倍を記録し、暴行も1,115件と10倍に急増している。
自分は、結婚もしていなければ、子供もいない。だから人事のような感じで能書き垂れているけど、もうこれ以上同じような事件は見たくないのですよ。皆さんもそう思うでしょう?