ALWAYS 三丁目の夕日

ALWAYS

今日は特別休暇一日目。昼から地元のTOHOシネマ府中で楽しみにしていた『ALWAYS-三丁目の夕日』を観てきました。月曜日の昼にも関わらず劇場には、大勢の人が来ていました。席も定員の5分の4ほど埋まり、その半数以上の方が当時を生きた方とみられるご年配者が多かったのには、驚きました。
映画の方はイャ〜良かったですよ。東京タワーの完成間近の昭和33年。今ほど便利で、裕福な時代ではなかったけれど、人々は、来るべき未来を夢見ながら、ひたすら前に進んで生きていた。そんな時代にそれぞれ小さいけれど大切な夢に向かって生きている東京下町、夕日町三丁目の人々が繰り広げる、笑いあり、涙ありの心温まる人情物語がこの映画の主題です。吉岡秀隆クンをはじめ、豪華なキャストは正に嵌まり役でしたね。その当時の典型なる父親役には、堤真一さん、やさしい母親役には、薬師丸ひろ子さん、その他個性豊かなキャスト陣が生き生きと心温まる演技をしています。特に集団就職で鈴木オートにやって来た田舎娘、六子役の堀北真希ちゃんは、ホント嵌まり役立ったと思います。純粋な田舎娘が実によく似合っていた。
自分は、昭和30年代を知らない世代ですが実に昭和30年代の東京の風景や人々の生活が見事に再現されていたと思いました。映画を観て、今では当たり前のテレビですが当時はお金持ちの家にしかない代物だったようで、物語の中で鈴木家にテレビが来ると知った近所の人々のえらい騒ぐシーンは今からでは全く想像つきません(笑)。ラジオしかなかった時代、テレビは正に神器だったんですね。亦、田舎娘の六子が初めて見たシュークリームを腐っているにも拘わらず食べてしまい、おなかをこわすシーンは、当時としては本当に貴重な食べ物といいますか、腐ってても一度は口にしてみたい食べ物だったことがよく分かりました。今の時代と比べて確かに物や裕福な時代ではなかったようですが、東京タワーで象徴されるように経済や生活そのもの、そして人々の心も高度成長に向かって上へ、上へ、と伸びていた時代なんですね。現代人には最早、皆無と言っても良いかも知れませんが人情味溢れる人々が沢山いたこともこの映画を観て感じました。他に、この時代『最早、戦後でない』と言う言葉が出てきますが、三浦友和さんが演じられた空襲で妻と子供を亡くした(宅間小児科医院)宅間先生が心に残りました。その当時、未だ、戦争の傷を引きずって生きていた方が居られたんだなぁと・・・。未だ観ていない方は是非明日にでも観に行って欲しい映画です。この映画は日々の暮らしの中で忘れかけていたものを思い起こさせてくれると共に、時代を超えても変わらずにあるものを感じさせてくれる作品です。楽しく観れて昔を懐かしめる映画です。★5つです(笑)泣けました。
この映画の上映前に流れる予告篇では、来年公開予定の高倉健さん主演の『単騎、千里を走る』と三谷幸喜監督の『有頂天ホテル』が流れていましたがこの二つの作品は是非観たくなりました。後、余談ですがやはり上映前に流れるCMで長澤まさみちゃんのカラリオのCMが流れたのが嬉しかった(笑)
http://www.always3.jp/index02.html