[社会] 方言

今日の夕刊で、最近、渋谷センター街の女子中高生の間で一寸変わった方言が飛び交い、日常会話にも知らないうちに溶け込んで居ると云う記事が載っていた。以前にもテレビで話題にして居たのを聞いた事がある。
女子中高生が頻繁に、方言を使うようになったのは、昨年秋頃からだと云う。
高校1年の女子高生は、良く友人と「方言」でおしゃべりをするそうで、地方出身の知人の影響を受け「かわいい」から使うようになったとか。別の高校3年の女子高生も「テレビのドラマを観てかわいいと思った」のがきっかけだと云う。
テレビや出版界でも方言ブームが起きている。自分も良く観る番組でテレビ朝日系列のバラエティー番組『マシューズ・ベスト・ヒットTVプラス』では、地方出身の芸能人が喋る方言を取り上げるコーナーが放送されると視聴率がアップすると云う。亦、今年7月に発売された『ちかっぱめんこい方言練習帳』(主婦と生活社)は、方言を取り上げた事で売れ行きが絶好調で増版中だとか。この他に、10代向け雑誌『カワイイ!』(主婦の友社)では、方言を紹介する連載を始めた。携帯から方言を調べる事や翻訳出来るサイト『えーあろWalker』は、方言で愛を告白する掲示板が人気だそうだ。
日本で、標準語と方言の区別が出来たのが明治時代初め頃。東京のインテリ層が使っていた話し言葉を基に、政府が「標準語」を定めた。学校教育の指針として全国の教科書でも標準語が使われ、「方言撲滅」も明示されたとか。然し、書き言葉としての標準語は定着したが、話し言葉の標準語は定着しなかったそうで、地方出身者に、方言の劣等感を植え付けさせただけと分析して居る。実際に、戦後になってからも、地方出身の若者が言葉を理由に東京で差別され、自殺すると云う悲劇も起きたそうだ。
少なくても自分が中高校生だった頃は、どちらかと云えば方言は、東京では「ダサい」と思っていた人(若者)が大半だったと思う。今の若者達は、方言を「かっこいい」「かわいい」と取り入れる事で、方言が差別の対象から流行の一端を担う言葉にして居る。良い事では、ないか。ダサいと思っていた自分が恥ずかしいですね。反省してます。
最近では、東京生まれで東京育ちの自分にとっては、ある意味、方言が羨ましいと思うようになりました。考えればその地方にしかない文化だと思うし、標準語だと何か味気ない感じがしますし。今度、方言に関する本を探して読んでみようかな。きっと色んな発見が出来ると思う。