盲導犬が絡む訴訟

名古屋市港区にある財団法人「中部盲導犬協会」が、盲導犬がトラックにはねられて死に損害を被ったなどとして、トラックの運転手と高知市の運送会社を相手取り、約542万円の賠償を求め名古屋地裁に提訴したそうだが、今後の裁判の行方に注目したい。
同協会などによると、盲導犬が犠牲となった事故に絡む訴訟は初めてという。 訴状によると、死んだ盲導犬は当時6歳の雌のラブラドールレトリバーで名前はサフィー。サフィーは生まれてから2年間、同協会で訓練を積み2000年に視覚障害の70代の男性に貸与された。
然し、男性とサフィーは2005年9月26日午前10時ごろ、静岡県吉田町の交差点で、青信号の横断歩道を渡っていたところ大型トラックにはねられ、男性は骨折など全治2カ月のけがを負い、サフィーは即死した。運転手は業務上過失致傷罪により2006年4月6日付で罰金50万円の略式命令を受けたが、その後の同協会と運送会社との示談がまとまらなかった為、先月同協会が提訴に踏み切った。同協会は「盲導犬の数が不足し、育成に時間もかかるという希少性を考慮すべきだ」と訴えているおり、死んだ盲導犬に対して裁判所が如何するのかが見ものである。