異常事態のジャパンカップ

新旧女王対決で大いに盛り上がった昨日の第31回エリザベス女王杯・G1(京都芝2200m)は、本田優騎手騎乗の1番人気カワカミプリンス(牝3)が1着入線したにも係わらず走行妨害で12着に降着になるという想定外の結末だった。テレビで観戦していたが確かに際どかった。
仮の話しをしますが若し仮にあの立場が武豊騎手だったら如何だったか?武豊騎手がディープインパクトに騎乗してレースで同じような感じの走行妨害をしたら果たして審議の対象にはなっても降着には為っていなかったか如何か?答えは多分『セーフ』でしょう。それは要するに妨害された側の裁量であって、今回、本田騎手が妨害した相手が悪かったということ。妨害した相手騎手と言えば・・・・・。別にその騎手が悪いとは言いませんけど。妨害したほうが悪いのですから仕方がないね。まぁ、この話しはこのくらいにしてと。
そう云えば、25、26日に行われる第7回ジャパンカップダート・G1(東京ダート2100m)と第26回ジャパンカップ・G1(東京芝2400m)に異変が起きていますね。何と!参加する外国馬の参戦がジャパンカップダートでは史上初の0頭。ジャパンカップも史上最低のたった2頭だって!
12日に登録が行われジャパンカップダートの登録馬は19頭(フルゲート16頭)うち、外国馬は0頭。ジャパンカップの登録馬は過去最低の12頭(フルケート18頭)うち、外国馬は2頭。1981(昭和56)年に創設されたジャパンカップ史上、外国馬の出走数が少なかったのは2004(平成16)年の5頭で、今回はそれよりも更に少ない2頭。1984(昭和59)年のグレード制導入後、G1レースが12頭だったのは2003(平成15)年の有馬記念(優勝馬シンボリクリスエス)以来。今後も出走回避などで更に頭数が少なくなり一桁台になることも予想され正に異常事態としか言いようがない。
原因としては、G1 5勝の馬で凱旋門賞3着(後に失格)になったディープインパクト、ドバイクラッシックを勝ちキングジョージ3着のハーツクライ古馬初対戦ながらもクラッシック2冠馬メイショウサムソンと、国内トップ3の出走に他の陣営が自重したことが考えられるという。外国馬は中3週での参戦が多い中、米のブリーダースカップとの間隔が今年は中2週と詰まったことが影響したのか最も多く出走している米国勢の参戦が1頭もいないことも大きく影響している。欧州2頭と日本3強との夢の対決が実現しながらも、頭数的に盛り上がりに欠けるジャパンカップとなることは避けられそうもない。ジャパンカップダートに至っては外国馬の参戦が0頭では、盛り上がるどころかこれではそこら辺のG3と変わんないレースだよ。JRAはこの事態と如何受け止めているのか。