「村八分」めぐり分断

未だ梅雨は明けずある地方では大雨の影響で大変なことになっている所もあるようですが、これからが夏本番。東京は勿論のこと各地方では盆踊りや夏祭りなどで大いに盛り上がる夏の時期になって来ているが、その夏祭りに影を落とす地域があり、未だ未だ地方の村や部落、集落ではこんなことがあるのかと思い知らされた。
新潟県北部の山深い谷あいの関川村の僅か36戸の集落で「村八分」をめぐって3年間、分断状態が続いている。きっかけは2004年8月に行われた集落恒例のイワナつかみ取り大会で、4月の準備段階で村民の1人が「準備と後片付けでお盆をゆっくり過ごせない」と訴えたうえ、有力者の1人が村の補助金で支払われるイワナ購入費用を「水増し請求している」との理由で参加を拒否。これに賛同した村民の一部が不参加を申し出ると、集落の有力者が「従わなければ村八分にする」と11戸に〈1〉ゴミ収集箱の使用禁止〈2〉山菜やキノコなどの採取・入山禁止〈3〉広報紙や回覧板を回さない〈4〉違反者には罰金3万円などを通告。2004年6月1日から実施され今も続いているという。
村民11人が約1100万円の損害賠償などを求めていた訴訟で、今年2月、新潟地裁新発田支部が地区長らに計220万円の支払いと“村八分”を即刻やめるよう命じる判断を下したが、被告側が東京高裁に控訴しており、今以って解決はなされていない。狭い集落を分断した争いは感情的なシコリも大きく、簡単には解決しないようだ。
関川村には竹と藁で作った世界一長い「大蛇」を担いで練り歩く祭りがあり、ギネスブックにも認定されている長さ82.8メートルの「大蛇」の胴体は54に分かれ、村に点在する54集落が3、4年に一度、それぞれ区長を中心に手作りして持ち寄り繋ぎ合わせる。今夏はその「大蛇」作りの年だが、騒動のあった集落では区長が不在で作業が出来ず、集落の若者有志が代わりに作ったといい、夏祭りにも少なからず影響を及ぼしている。東京育ちの自分ですが地方に住むには地方なりに大変だと思う。
村八分 - Wikipedia
関川村 - Wikipedia