金属盗難

最近、様々な金属が、日本各地で毎日のように盗難にあっているニュースを見掛ける。はっきり言ってこんなものを盗んで如何するのか、と首を捻りたくもなるがその背景に様々な実情があるようだ。
埼玉県では、長さ30メートル程の銅の送電線が盗難に遭い被害額は47万円。この他に公園や駐車場にあるステンレス製の車止めも盗難に遭い被害額はおよそ380万円。
一方、愛知県では、鉄の板50枚、重さにして90トンが盗難。その被害額は900万円。警察はトレーラーで運び出した男3人を今週に逮捕している。この他に、すべり台のすべる部分や、お墓に線香を置く皿も盗難。火の見櫓に吊るされてあった半鐘も各地で盗難にあっている。警察の調べによると、金属が盗まれた事件は、去年1年間で約5700件余り、被害額は合わせて20億円に上っているということだ。
事件の背景には、金属の値段の高騰があるようだ。盗んだ金属が高い値段で売れる為、金属が盗まれる事件が増えていると見られる。実は、日本に限ったことでなくアメリカなどでも銅などが盗まれる事件が起きているという。日本だけでなく外国でも金属の値段が高騰している。
その金属の高騰の原因になっているのが中国にあると見られている。今、中国は、来年開かれる北京オリンピックや2010年開催予定の上海万国博覧会に向けて経済発展が急激に著しく、自動車が増え、施設などの建物が建設ラッシュ。この為、生活する人が増え電線やケーブルが必要となり多くの金属を必要としている。亦、中国の他にも、インドやブラジルでも経済が今、急成長しているそうで、中国同様に多くの金属が必要としている。なので、世界中で金属が足りない状況が続いているという。
だが、日本で盗まれた金属が本当に中国やインドに運ばれたか如何かは分からないが、事件が相次いでいる背景に、金属の値段が世界的に上がっていることは紛れもない事実。
然し、戦争中じゃあるまいし・・・・そのうち××の銅像が盗まれたなんてことがあったりして・・