壊れた脳 生存する知

脳出血の後遺症、高次脳機能障害を発症しながら医師として、母として、ひとりの人間として強く前向きに生きる山田規畝子さんの半生を描くドキュメンタリータッチドラマ『壊れた脳 生存する知』が今日、フジテレビ系で放送されたけど山田さん役を演じた大塚寧々さんの迫真の演技には我乍ら感動した。
整形外科医の山田さんは3度も脳出血で倒れ、高次脳機能障害者となった。今話したことを忘れてしまい、物を立体的に見ることが出来ず、左半身の麻痺、自分の左側の空間に注意を払えないなどの障害を抱えることに。山田さんは脳に障害を抱えていながらも知能の低下はない為、日常生活の些細なことを失敗する自分を認識出来てしまう為辛く悲しいと言う。然し山田さんは、一児の母で、発病後も老人保健施設で施設長として働き、発病してからの自分の症状や独自のリハビリ法などを書き綴った著書「壊れた脳 生存する知」は評判を呼び、講演会や取材などで活動的な日々を送っているという。
高次脳機能障害とは、病気や事故によって脳に損傷を受けた為に、思考、記憶、学習、注意といった人間の脳にしか備わっていない次元の高い機能が失われる症状のことを指す。
自暴自棄になった山田さんだったがひとり息子の真規くんが“支え”となりここまで生きて来られたというのがドラマの中でひしひしと伝わっていた。『私の息子として生まれて来て有難う』とか息子の『かぁちゃんは生きいてくれるだけでいいんだよ』とか。自分が若し山田さんと同じ高次脳機能障害者の立場になったとしたら果たして山田さんのように強く前向きに生きて行けるだろうか・・・・・多分無理だろうな。俺って意志が弱いから。