DVD『悪魔の手毬唄』

今日は、先日TSUTAYAで借りて来たDVDの石坂浩二市川崑監督コンビによる横溝正史シリーズ第二弾『悪魔の手毬唄』を観た。
物語の舞台は、岡山県の人里離れた岡山の鬼首村。村の二大勢力、由良家と仁礼家の対立が深まる中、相次いで由良家と仁礼家のそれぞれの娘が殺される。名探偵・金田一耕助は、古くから伝わる手毬唄が事件を解くヒントだと気づくが…。

悪魔の手毬唄 [DVD]

悪魔の手毬唄 [DVD]

1976年に公開され低迷していた日本映画界に旋風を巻き起こした角川映画犬神家の一族」から生まれた東宝製作の金田一耕助シリーズ第二作。前作同様にドロドロした怨念と血塗られた過去に纏わる陰惨な殺人が次々と起き血飛沫が飛ぶ残酷描写が続く一方で、故若山富三郎さん演じた中年刑事の磯川とヒロイン・岸恵子さんの大人の恋がサイドストーリーとして絡み、単なるミステリーを超えた秀作に仕上がっている。亦、前作にも登場した加藤武さん演じた間抜けな警察官(役柄は違うが、性格は同一)がシリーズを通じて笑いを提供している。
全体的に暗さが滲み出ており、過去に纏わるドロドロした陰惨は前作の「犬神家の一族」よりも面白いかも知れない。TBS系の「まんが日本昔ばなし」の語り手としても御馴染みの常田富士男さんや白石加代子さん等脇役陣も中々の名演技です。
明日は、もう一枚借りた「女王蜂」でも観るとするかな。