マークされていた

北方領土貝殻島付近の海域で16日未明、北海道根室市根室湾中部漁協所属のカニかご漁船「第31吉進(きっしん)丸」がロシア警備艇の銃撃を受けて拿捕(だほ)され、乗組員1人が死亡した事件で、銃撃された吉進丸が、ロシア連邦保安庁サハリン沿岸国境警備局に「要注意船」としてマークされていたことが分かった。警備局は、吉進丸が根室湾中部漁協の組合長の所有船であることを認識したうえで「越境操業の常習犯としてマークしていた」という。
拿捕(だほ)された吉進丸は、根室湾中部漁協のS組合長所有のカニかご漁船で、16日は組合長自ら船長兼漁労長として乗り組んでいた。1996(平成8)年8月にも当時の同漁協組合長のカニかご漁船が銃撃を受けて前組合長ら2人が被弾している。第1管区海上保安本部に由ると、拿捕された吉進丸のS登船長(59)は過去にも、ロシア側に拿捕された経験があるとの情報があるそうだ。