27年ぶり産声

住民の約6割が70歳以上と、超高齢化が進む宮城県大崎市岩出山の北沢集落で、何と27年ぶりに赤ちゃんが誕生、明るい空気に包まれているという。5月末に生まれたのは会社員夫妻の間に誕生した男の子。会社員宅では2日、お披露目会「七夜」が開かれ、4半世紀ぶりの赤ちゃん誕生を集落みんなで祝福した。
会社員宅の2軒隣に住む72歳の女性は、赤ちゃんを抱っこしたのが40年ぶりという。「近ごろは誰かが入院したとか病気になったとか暗い話ばかりだったけど、赤ちゃんのおかげで集落全体が明るくなった」と顔をほころばせていたそうだ。

北沢集落は、大崎市岩出山北部の中山間地にあり、13世帯29人が暮らし、半数以上の17人が70歳を超え、30代以下は会社員夫妻を含め、僅か4人しかいないという。戦後暫くは110人以上が住んでいたが、1950年代半ばから集団就職や離農による都会への移住などで過疎・高齢化が急速に進行し1979年以降は赤ちゃんの誕生が途絶えていた。
携帯電話が通じず、最寄りのスーパーまで車で25分という。それでも「実家と同じぐらい居心地が良い」と会社員は婿入りを決意し職場で知り合った女性と昨年12月に結婚したという。出産前後は、近所の人が擦れ違うたびに「そろそろ生まれたべが?」と尋ね合うなど、集落は赤ちゃんの話題で持ちきりだったそうだ。
こんなほのぼのとした地域では、殺人事件や喧嘩とか起きないんだろうな。まぁ、当たり前と言えば当たり前のことだけどね。
一度でいいからストレスとか嫌なことなど感じない世界で暮らしてみたいものだ。